Blogふなさきブログ

やる気のなくなる薬の出荷制限や消滅(製造中止) 

院長の舩﨑です。

皆様はご存じないかもしれませんが、実は多くの薬剤が入手難になって来ています。
当院でも特に抗生剤の在庫がなく、処方箋で薬局に依頼するもその肝心の薬局もなし。

これでどうやって安心して治療をせよ、というのでしょう?

個人的にはこれも国のボンクラによるものと思っており、詳細をしらない医療関係者もその理由を知るものは多くはないものと思います。

実は国内で製造している薬の多くはその原材料を中国やインドなどの国々から輸入しております。
正直国名を聞いただけで大丈夫かと思うのですが、どうも事実で、その原材料供給国も製造が安定しないようなのです。

先程の国をボンクラと書きましたが、財政逼迫とか言ってジェネリックを推奨していますが、ジェネリックを製造する会社というのは聞いたこともない社名のものを含め、非常に多く存在します。
そもそもの理由が先発品(俗にいう正規品)に比べて薬価が低いというのが理由で、国が盛んに推奨しております。
一見、もっともらしく納得してしまいそうですが、実はこれも薬剤不足の理由の一つであると言われています。

そりゃァそうでしょう。国策で薬価が安く(毎年のように下がってます)、作る会社多ければ利益が望めるでしょうか? 儲けが少ないのをうるさい基準を満たして何品目も製造するのは実に分が悪いのです。
なので積極的には作らない、割に合わないモノは製造をやめてしまう。など、正義のためにではなく、企業である以上、利益追求が必須でありますので、それが巡り巡って我々に降り掛かっているのです。

ジェネリックを推奨することが悪いとは言いませんが、どうにかして生産しやすい環境を作っていきませんと、当分薬剤不足は免れません。場合によっては重篤な危機に陥らないとも言えません(陥ってます!)

この辺のことにどうして国は頭が回らないのかといつも疑問に思います(3年以上この状態が続いています。おかしいでしょう?)

そして更に個人的には抜歯の際に使用する止血剤のスポンゼルも製造中止になるのだとか。
友人歯科医に聞いても殆ど使ったことがないなど、実は難易度の高い抜歯はほぼ手を付けていないということのようで、使う機会がない、必要が低い、ということで、そもそも市場がジリ貧なようです。
お金にもならないものを作る篤志の企業などないようですので、せいぜい製造中止までにちびちび買い集めるとします。
それがなくなりましたら高額の代替品を使うしかなくなります。
結局は現在の世の流れというのは大多数結果的に我が身に不利益となって返ってくることが少なくないように思えてなりません。