Blogふなさきブログ

ブログ再開! 

院長の舩﨑です。

今日からはや4月。
新しい年度に入りました。

当院は産休や退職に伴い歯科衛生士数が充足していない状態で、通常診療に支障をきたしていますことを心よりお詫び申し上げます。

歯科衛生士は元々絶対数が足りておらず、募集するにもかすりもしないというのが現状で、患者様はもちろんのこと残っているスタッフにも苦労をかけ申し訳ない思いしかありません。。。

ただ一方で募集で充足している医院もあることは事実で、どうやら土日祝日休みで週休2日は良いとして年間120日以上休み、残業なしなどなどを採用条件に上げているところがあり、これだと募集があるとかないとか。
一応当院もブラックではありませんが、歯でお困りの患者様がおいでになればどうにか拝見しようとしますし、そうしますと昼休みに突入か就業時間オーバーになってしまいます。ブラックではありませんので、当然この分の残業分の賃金が発生します。多くは残業代を充足するような状況ではなく、拝見すれば拝見するほどにマイナスでかつ従業員には嫌われる?ご時世であることがツライです(それでも変えるつもりはありませんが)

私は働くことが美徳とされ、医療従事者は患者様のためにベストを尽くすべきだという時代に生まれ育ち、全身その信念でできており、今の働き方改革がもっとも腑に落ちない法であると思っています。
もちろん明らかな労働者にとって雇用側が搾取したり、心身を損なうような雇用形態は排除されるべきだと思っておりますが、何かと従事することを困難にしている環境を醸し出していること、それに付随して就労者も勤労を履き違えている(現代にあっては私の方か?)気がしてなりません。

私がこう書くことに疑問を持たれる方はご自身が例えば歯のトラブルで非常に大変な目に遭っていることをご想像ください。
クリニックに電話をしても昼休み時間だと言ってでもしない、残業にならないようにしているので終了間際は受付しない、予約は先でないと取れないなどなど痛みを堪えられる状態でないにも関わらず、このような状況になることが増えて当たり前になって良いのでしょうか? また良いのだとすればみなさんはこのような対応に関し理解し、受容していただけるのでしょうか?

診療は応召義務というのがあり正当な理由なくして診療を拒否できないことになっておりますが、この拒否できる正当な要件に労働時間も含まれるようになりました。つまり残業をしたくないので診療を断るというものです。
ワタシ的にはマジか?と驚嘆、もしくは呆れ返るような理由が大手を振って認められるようになったことに関し、すでに医療の本質から逸脱しているように思わざるを得ません。

このような環境に生まれ育った世代が多くなっていき、これが当たり前になるのか?あるいは本質を振り返り、もう少し医療の本分に戻ろうとする動きになるのか?私が生きているうちにその趨勢がわかるかどうか知りませんが、行き過ぎた勘違いの働き方改革になってほしくはないと切に願って止みません。

追)ちなみに1980年代頃は日本の労働時間は先進諸国の中で最も長時間だったようですが、いまや(統計にもよりますが)第23位! GDPもどんどん失墜し、資源もない、お家芸だったモノ作りも一部の自動車産業を除いてパットしませんし、かつて隆盛を極めていた半導体も今や見る影もありません。(しかも社会保障費+税はくっそ高い) これで国民が安心して暮らせる豊かな国になれるのでしょうか?